カネタタキワークショップ@小布施 2018.2.18
小布施のトポスにてワークショップ。
会場に入ると、下でやりますか?上でやりますか?とのこと。
1階と2階の空間を見に行った。
まず、下の空間に入ってみると、なんだかちょっと昔の渋い書斎のような(それでいて少し洋風な)空間。ぱっとその場にはいった瞬間、ぼくと片岡さんさんが、「なんかここじゃないかもですね。」と同意。
木の階段をあがって2階に出ると、部屋の片側一面が窓、遠くに白い山々が見える。小布施のひとたちはいつもこの山を見て暮らしてるのだなぁ。窓が大きいため部屋が明るい。
「こっちかなぁ。」
といいながら、もう一度下の
片岡さんが即座に「ここでやると、作家性が強くなりますね」と。なるほど、そんな感じ。
「でも、ここはここで、おもしろいものができそうですね。。」と一瞬二人とも考える。
が、やはり上にしましょう、ということになった。
楽器をならべる。
親子の方々が二組来てくださった。
準備をしているときからなんとなくお子さんが楽器を触ってくださったので、なんとなくスタート。
男の子が、寝転がって片手で楽器を叩いている。
「あの感じいいですねぇ」と僕。
「お釈迦さまポーズですね。」と片岡さん。
みんなで寝転がってまねをしてみる。
”やっぱり、やってみないとわからない”
と、こころの中で強く思う。
このことは20年くらいワークショップをやりながら、いつもくりかえし思うこと。
くりかえし思う、ということは、つまり、そのときは思うのだが、また忘れて、次のとき同じことを「そうだった・・」と思う、というくりかえし。
寝転がってみると、まず、ものすごくリラックスして楽器を叩くことができる。
そしてそれだけでなく、床に伝わっている振動が直に体に伝わってくる。今日のような木造のたてものではなおさらだ。
とかく、「寝転がって楽器をたたくなんてお行儀が悪い!」と言って終わらせてしまうことが多い。
が、違う。むしろ子供のすることには沿ってみる。そこにはたくさんの発見がある。
楽器の演奏に関しては、「(もしなったとしても)ほんとうに困ったことになってから対処を考える」というのが基本、と考えている。そして、まずほとんどの場合そこまで困ったことにはならない。
ひとしきりみんなで楽器をならして遊んでからは、みんなで歌を作ろう!ということになった。
ふと、みると、さっきの男の子が、トライアングルを足につるして、演奏している!
「おぉ、まるで、拳法の達人の老師みたいですね」
じゃあ、それを合図にはじめましょう。
ということで、片岡さんと僕でよくワークショップでやる
「うたづくり」をはじめる。
じゃあ出だしどうする?とその男の子に聞くと
「フッフッフー」とケンハモを吹いてくれた。
「それに、なんか歌詞がつかないですねー」と僕がいうと
片岡さんが
「いやぁ、フッフッフーとか、プップップーっていう歌詞もいいと思うんですよね」
ほんまにそうや!
というわけで、、
今日は歌詞が全部音の擬音になった。なーるほど、それでも歌になっちゃうのだ。
みんなで歌ってみる。
男の子が、
「そこのところに、このたいこを13回たたいて!」と言う。
つぎつぎとアイデアをだしてくれる。
みんなで叩いてみる。
曲間が急に、法事のあつまりみたいな雰囲気に。みんなで大笑い。
「じゃあ、2番は、ひそひそ声で歌って!」
「じゃあ、3番は、にょろにょろした感じでうたって!」
男の子からつぎつぎと指示が出る。
もうひとりの女の子は、少しはずかしそうになかなか楽器に触らない。
でもニコニコして楽しんでくれてるのがわかる。
ワークショップでは楽器に触らなくてもよい。同じ空間にいればそれが音楽だ。
空気の振動は全員の届いている。
たとえ耳の聞こえない人にでも。
できあがった今日をみんなで演奏。録音しました。
曲名は「えへへ」
今晩のライブでは、この出来上がった曲を、片岡さんと演奏する予定。